「ねえねえそれってどんな仕掛けなの?
びっくりして叫んじゃって
なんか笑っちゃった」
彼女はそう言うと私の首に腕を回した
どうやったのか教えてよ
そしたら私も約束するよ
一緒に逃避よう
目が眩む崖でくるくる回りながら
彼女の顔にキスをした
その頬が紅潮らむ方法を夢見ていた
どうしてそんな遠くにいるの?
私の気持ちに気づきもしないの?
君のことが好きだっていうのに
君は
今にも壊れそうにかけがえのなく
いなくなってひとりきりになって
天使のように場違いな姿で
海の底を舞い踊りながら
うねりを巻き起こしている
まるでひとつの夢みたいだ
太陽の光で意識を取り戻した
数日もの間 眠り続けていたんだろう
私は唇を動かし彼女の名を呟いて
目を見開いた
そして自分がひとりであることに気づく
荒れた海の上でひとり
この海が愛した人を奪い
私自身の深い底へと沈めていったんだ
君は
今にも壊れそうにかけがえのなく
いなくなってひとりきりになって……